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【禁聞】上海 商業施設の成約件数8割以上減少

2014年06月14日

【新唐人2014年6月14日】6月の第一週、上海の商業施設の成約件数と成約総額は、去年の同じ時期よりも8割近く減少しました。これについて、中国の商業施設のバブルは住宅よりも深刻だと、専門家は分析しています。

 

上海搜房データ監視制御センターのデータによると、6月の第一週、上海の商業施設の成約件数は116件、成約面積は合計8440平米で、去年の同じ時期よりも77.59パーセント、減少しました。成約件数は今年の3月以来、最低で、成約金額の1億7800万元は去年の同じ時期よりも76.43パーセント低い数字です。

 

ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、中国の商業施設のバブルは住宅よりも深刻だと分析しています。

 

世界最大規模の事業用不動産サービス提供会社CBRE(シービーアールイー)は去年、新設されたショッピングセンターの面積のランキングで、世界トップ10都市を発表しました。そのうち9つが中国の都市で、しかも中国で建設されるショッピングセンターの面積は、世界の半分以上を占め、とりわけ四川省の成都市で爆発的に増えています。

 

去年、成都市に建設されたショッピングセンターの面積は、世界のほかの都市を大きく引き離しました。今年開業した、異様に広い成都国際金融センターは、成都市1500万の市民が利用する買い物場所の1つに過ぎません。300の店舗と五つ星ホテル、豪華なマンション、スケート場、人工庭園、画廊がありますが、テナントの入居率は非常に低いそうです。

 

経済評論家 牛刀さん

「現実離れした計画なので、空きテナントばかりです。国家レベルの計画もあります。中国は独裁国家で、誰も政府を止められません」

 

報道によると、中国の地方政府は開発業者の進める住宅プロジェクトを許可する際の条件として、大型ショッピングセンターやホテルを挙げるそうです。

 

イギリスに本拠がある不動産関連企業、ナイト・フランクによると、現在中国で建設されている多用途施設は、アメリカ最大のショッピングセンター1000個に相当するそうです。ただし現在、小売業者は店舗拡大を先送りしているため、建設の拡大はふさわしくないと分析しています。

 

また、ネットショッピングの発展で、世界のショッピングセンターはいずれも大きな打撃を受けています。

 

一方、中国国内でテナントによる抗議はしばしば起きています。今年2月、成都のあるショッピングセンターでは、テナント1000店以上がデモを行いました。2010年にテナントを募集した条件と実情がまったく違うため、すっかり元手を失い、家族が離散した人もいます。しかし、彼らの抗議は当局に弾圧され、数人が逮捕されました。

 

経済評論家 牛刀さん

「去年 5~6省を巡りましたが、どこでもデモが起きていました。うまい話にだまされて、小株主は丸損しました。しかし警察は業者と結託し、抗議者を追い払いました」

 

ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、ナイト・フランクの中国地区担当、孫俊安(そん しゅんあん)さんの話として、ショッピングセンターは開業後、テナントが埋まらないか、良質な運営ができなければ、毎月、数千万元の赤字が出ると伝えました。一方、中国政府は、空きテナント問題の深刻さを意識していないようです。

 

米・サウスカロライナ大学 謝田教授

「株価が暴落すれば、影響する資金は膨大です。彼らに融資していた銀行や大勢に利用されている闇銀行など、最後 国が責任を負っても、倒産しても、大勢が投資した金が消えます。社会の動乱をもたらすでしょう」

 

大陸メディアの報道によると、中国各地のショッピングセンターでは、空きテナント問題が非常に深刻です。今年、南京のショッピングセンターは引渡しが集中しますが、すでに開業したショッピングセンターも経営は厳しい状況です。南京市の中央路にある大型ショッピングセンターは、週末でも、飲食店以外は客の姿がまばらです。

 

現在、中国の10大不動産開発業者は、いずれも商業不動産プロジェクトを抱えています。アメリカのJPモルガン・チェースの中国経済専門家、朱海斌さんは、中国の商業不動産について、短期的には住宅よりも、いっそう懸念されると述べました。通常、商業不動産のバブルは崩壊の確率が高く、その経済的な損失もより大きいからです。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/06/11/atext1115587.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/村上 映像編集/李)

 

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